※現代パラレルで結婚してるブルジョミ設定です。 いつもの朝に 「あーあ、せっかくの休みなのに休日出勤だなんてさ」 僕は玄関先でグレーのスーツに身を包んだブルーに鞄を手渡した。 ちょっとぶっきらぼうにいいながら。だってせっかくのお休みを二人で一緒に過ごす約束だったのに… わかってる。だってブルーは会社の若社長だもん。色々と問題はあるし、休日がなくなちゃう日だって 今までに何度もあった。ここ最近仕事が忙しくて朝と夜しか顔をあわせない日々が続いていたので 僕としては今日の休日をとても楽しみにしていたのだ。だからその分、ショックも大きい 「ごめんね、お昼には帰ってこれるから一緒にお昼を食べよう?」 「…ま、いいけどね。お昼に帰ってくるなら。─…絶対だよ?」 ちゅっと自分から彼の唇に触れるだけのキスをして、 「それじゃ、行って来るね」 「うん。行ってらっしゃい」 僕はブルーを玄関先で見送ってから くるりと踵を返して洗面所のほうへ歩いていく。 さてと、午前中に掃除と洗濯を終わらせるか。今日は天気もいいし、絶好の洗濯日和だ。 しかしリビングを通った時に目に付いたのは 彼にしては珍しく椅子の背も垂れにかけてある白のYシャツ。 いつもならちゃんと洗濯籠に入れといてくれるのに、忘れたのかな、 なんて考えながらYシャツに手をかけると爽やかで上品な香りがふわりと漂う。 あ…ブルーの匂いがする。 一度袖を通したと思われるYシャツを、彼の長袖の部分に鼻を 近付けて擦り寄るようにぎゅっと両手でYシャツを握り締めた。 やっぱり落ち着く…、この匂い。 自然と緩んでしまう自分の顔。 ブルー、仕事頑張ってくるんだし、僕も頑張らなくちゃ… あーあ…早くお昼にならないかな…今日のお昼は何を作ろう? テレビでやってた新しい料理試してみようかな?美味しいって言ってくれるかな? 「………」 ぎゅううっとYシャツを握り締めたまま、色々と考えながら ふと視線を上げればそこには先ほど出て行ったはずのにこにこと微笑んでいる夫がいて。 「…………」 「…………」 するりと下に落ちるYシャツ。 しばしの二人の間に生まれた変な間。 「ぬわあああああーーーっ!!!い、い、いつから…っ!!」 そして僕の変な奇声が部屋中に響きわたった。 「ぼくのYシャツを握り締めた辺りから」 「〜〜〜〜〜っ!!」 顔を真っ赤にして金魚のように口をパクパクさせている 僕を見てはブルーはくすくすと肩を震わせて笑っている。 「携帯を忘れて取りに戻ったら君があまりにも可愛い事を しているからつい、─声をかけるのも勿体ないだろ?」 テーブルの上をみれば充電器に繋がれたままのブルーの携帯が確かにあった。 僕は顔を真っ赤にしたまま乱暴に携帯と充電器を引き離すとずいっと彼の胸に携帯を押し当てた。 ああもう、信じられない…!! 恥ずかしくてたまらない…!! 「ほ、ほら!!さっさと行けよもう!!」 しかし逆にその手を引かれてバランスを崩し、 僕はぽすりと彼の胸の中に納まってしまった、ぎゅっと腰を引かれて強く彼に抱きしめられて。 「ブ、ブルー…っ!!」 「だって本物のほうがいいだろう?」 「そ、それはそうだけど…ってダメ!!早く仕事行けって!!」 そこでキスをされそうになったが僕は彼の口を両手で塞いだ。 いけないいけない、このままだとこの人のペースに飲み込まれてしまう! ブルーは僕の手を掴んで口から離すと僅かに眉間に皺を寄せた。 ああ、この顔はちょっと拗ねたな。 「仕事、終わったらいくらでも相手してあげるから…ね? もう、キス拒んだくらいでそんな顔しないでよ…だから早く帰ってきて…」 上目遣いに彼の瞳を覗き込めば、先程とは打って変わって とても嬉しそうに微笑んでくれた。 それだけでも僕も嬉しくなって、ちょっとドキドキする。 結婚してもう二年は経つのに相変わらずこの人の笑顔に弱いななんて思ったりして。 「わかった。それじゃあ約束」 「うん…」 今度は僕からぎゅっと彼の腰に腕を回した。 end For FreedomのYukiちゃんにお嫁に行きましたvv い、いかがだったでしょうか? 好きな人の匂いってなんだか落ち着きますよね?(聞くな) よかったら貰ってやってくださいvv 07.07.11 文月 要様から頂きました!わーい! ジョミー可愛い…!人妻ジョミーですよ! 旦那様のシャツを抱きしめるジョミーたんにメロメロです…! きっと彼女はブルーのシャツに包まれるのが好きなんでしょうね…! 素敵な小説をありがとうございました!! |