いのち 4






「……〜〜〜っ…」

ブルーが服を脱いでいるのか、衣擦れの音が聞こえる。
ジョミーだけじゃ不公平、と突然服を脱ぎ始めたブルーを直視出来なくて、ジョミーはブルーのマントを抱いて顔を埋めていた。
ブルーの香りがするからだろうか、紫色のマントは不思議ととても落ち着いた。

「…ジョミー?」

服を脱ぎ終わったブルーが怪訝そうな声を出す。

「ん〜〜…なんか、おちつく…」

顔を埋めたまま言ったジョミー。
ブルーは少し面白くなさそうにマントを掴むと、ジョミーから剥ぎ取った。

「あぁ!」
「本物の方が、いいだろう?」

残念そうにマントを見るジョミーをギュッと抱きしめる。
肌と肌が触れ合って、とても心地よい。
人肌がこんなに温かいものだとは思わなかった。
この艦に居る者は皆、ブルーのことを『ソルジャー』と呼ぶ。
ミュウたちの敬意を一身に受けるブルーを、素肌で受け止めてくれる者はいなかった。
彼女だけが『ブルー』と呼んでくれる。
ブルーにとって、ジョミーはかけがえのない存在になっていた。

自分達ミュウは、両親に見放された者や早々に両親と引き離された者が多い。
それ故に、基本的に愛に飢えているのだ。

「ジョミー、愛してる。」

そんな愛を知らないブルーは、愛情表現も直球で。
ジョミーは顔を真っ赤にして頷き、僕も、と返すので精一杯だった。

触れ合った肌からジョミーの思念も伝わってくる。
恥ずかしさで混乱している様だが、自分への愛情は確かに感じていてくれている様で。
ブルーは嬉しくて堪らなかった。
アルタミラを脱出してから今まで、愛おしいと思える女性は居なかった。
何度も長老達から子孫を残せ、子を成せと言われてきたが、どうにもそんな気は起こらなかったのだ。
今思うと、それはジョミーに出会う為だったのかもしれない。

「…やっぱりずるい。」
「……え?」
「確かに僕はまだ思念を操作するのが下手だけど、ブルーばっかり僕の心読んで!ブルーの心も、僕に見せて!」

これだけ密着しているのにも関わらず、ブルーの思念が読み取れなかったのか、抱き合ったまま文句を言うジョミーに思わず笑ってしまった。
ジョミーは唇を尖らせながら、自分の上で小刻みに震えるブルーの背中をばちんと叩いた。

「ブルーの馬鹿!」
「ごめんごめん、分かったよ。波長を合わせよう。」

ブルーの身体が一瞬青く光った。
そして心が通じた瞬間、ジョミーの中に激流のように流れ込んでくる、ブルーの心。
それは、ジョミーへの愛しさばかりだった。
言葉には言い表せない程の愛しさ。

それが当の本人の心に直接流れ込んできたのだ。

「ブルー…!や、やだ、とめて…!」
「駄目だよ、ちゃんと受け止めて。」

どんどん流れ込んでくる思念に、ジョミーは困り果てていた。
ブルーが自分をどう見ているのか、どう想っているのか、全部筒抜けなのだ。
とても嬉しいことなのだが、とにかく恥ずかしくて堪らなかった。

そうこうしているうちに、ブルーはジョミーの脚を開かせて。
ブルーの愛撫に熟した蕾に、ブルーの性器が宛がわれた。

「何か犯罪者のような気分だよ。」
「え…」
「こんなに可愛らしい君を僕のものにしてしまうなんて…」

心の中で、ごめんね、と聞こえた。
そして次の瞬間、ジョミーは身体の中心を突き抜けるような衝撃と異物感に、背中を反らした。












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今回は少し短め??でした。 すみません…!次回はちゃんと裏にしますゆえ…!
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