君を愛す






「怖がらないで…身を任せて」

訳が分からず、ただただ自分の上のブルーを見つめることしか出来なかった。
フィシスの社を見ていた筈なのに、ブルーの神殿に連れてこられて。
初めて入るブルーの神殿に、ジョミーはキョロキョロと見回していた。
すると、いつの間にかブルーがいつも使っているという寝殿に押し倒されていた。

耳元で甘く囁かれて、ジョミーはきゅっと目を瞑った。

しゅる、という音が聞こえて目を開けてみると、意気揚々とジョミーの帯紐を解くブルーの姿があった。

「や、なに…」

帯を解かれ、裾を開かれて脚をなぞられる。
ジョミーは何をされるのかが分からず不安に瞳を揺らせた。

ぐいと襟を開いて、ジョミーのなだらかな鎖骨に口付け、少し強く吸い上げた。
すると、ジョミーは弱々しくブルーの体を押した。

「大国主神さま…どうしてこんな…」

涙を流しながら言ったジョミーにブルーはハッと顔を上げた。
そういえば、ジョミーはまだ誰とも枕を交わした経験がないのだった。
何も知らないジョミーにとっては、男性に着物を脱がされることなど屈辱でしかないだろう。

「ジョミー…怖がらないで…これは、愛を育む行為なんだ。」
「あ…い?」
「そう。僕が、ジョミーをいっぱい愛してあげられる行為なんだよ。だから、そんなに脅えないで…」

そう言うと、ジョミーはこくりと頷いた。
だが、不安そうな眼差しは変わらない。
初めてなのだから仕方ないのだが、何も知らない無垢な瞳で見つめられると、どうにも申し訳なくて。
暫く考え、ブルーはジョミーに口付けて吐息を吹き込んだ。

「ぅんッ…ん、ふ…」

ブルーの神気を体内に吹き込まれたせいで、ジョミーはとろんと目蓋をおろした。
ジョミーの身体からは力が抜けて、ブルーに従順になる。
くたりと布団に落ちた手に、自らの手を絡ませて。
ブルーはジョミーの首筋にキスを落とした。













丹念な愛撫を施して、ブルーはジョミーの蕾を割り拓いた。
今まで何も受け入れたことの無かったそこは、ブルーの欲に赤い雫を零した。
溢れ出たそれは、布団に滴り落ちて染みを作る。

「は…ジョミー…ッ」
「んん、やぁ…いたい…いたい…!」

身体に力が入らないために、ジョミーは涙を流すことしか出来ない。
秘部のどうしようもない痛みにも、ただブルーを見上げて泣くだけだ。

「ごめんね…ごめん、ごめん…」

ブルーはすぐには動かず、ジョミーを労わるように抱きしめた。
顔や肩、胸にバードキスを繰り返し、ジョミーが落ち着くのを待つ。
痛みにしゃくりあげるジョミーは、唯一動く左手で、ブルーの肩を押した。
震える手を見て、ブルーは居た堪れなくなった。

痛がるジョミーの為に、早く終わらせればいいのか、じっくり待って快感を与えればいいのかが分からない。
だが、ジョミーを愛する行為なのに、自分だけ気持ちよくなって終わらせるのは違うと思った。

「ジョミー…」
「あッ…は…ぅ…」
「好きだ、愛してる…」

ジョミーの耳元で、吐き出すように想いを囁いた。
すると、ふいに自身をきゅっと締め付けられて。

「ジョミー…?」
「ん、す、き…」

下手をすれば聞き逃してしまいそうなほど小さな声だった。
だが、ブルーがジョミーの声を聞き漏らすことなど無く。
たった一言、告げられた言葉がじんと心に響いて。
ブルーは喜びのあまり、ジョミーをがばっと抱きしめていた。

「ひぁッ!」

動いた拍子に中のブルーが大きく動いた。
痛みに慣れ始めていたジョミーはびくんと身体を反らせた。
ジョミーの瞳から拒絶の色が消え、ブルーは好機とばかりにジョミーの脚を抱えて律動を始めた。
蜜と血液が混じり、結合部からはひっきりなしに水音が聞こえる。
何度も何度も、ジョミーの中を穿って。
そして手で、ジョミーの肉芽を刺激した。

「あ、ぅんッ、やぁ…!そこ、触らな、で…!」

きゅうっと欲望を締め付けられ、ブルーは背中を走る快感に眉を顰めた。
ジョミーより先に果てるわけにはいかない。
快感を振り切るように、激しく律動を繰り返した。

「ね、ジョミー…ッ…ブルーって…呼んで…」
「ぅんッ…あぁ、は、ぶ、るぅ…ッ!」

快感に浮かされながらも、初めて呼ばれた自分の名。
ブルーはジョミーの唇に、己のそれを押し付けた。
この少女が、愛おしくて愛おしくて堪らなかった。

「あ、あ、やぁッ…も、ぃやッ…!」

ジョミーの内腿が、ぴくりと震えた。
次第にジョミーの蕾は収縮して、ブルーを煽るように蠢きはじめて。
ジョミーの限界を感じ取ったブルーは、つんと露出したジョミーの陰核をきゅっと摘み、最奥に打ち付けた。

「――――ッぁぁあ!!」

白い喉を仰け反らせて、ジョミーはびくりと震えた。
そして、ブルーはその喉に噛み付くように口付け、襲いくる快感に身を任せ、ジョミーの胎内に熱を注ぎ込んだ。




「…はぁっ…はぁ…」

肩で息をするジョミーの額に張り付いた金髪を払い、小さな額に口付けた。
少し強引に、事に及んでしまった。
ジョミーが最中に言った言葉は、本気なのだろうか。
不安よりも嬉しさが勝って、欲に流されてしまった。
ジョミーは、怒っていないだろうか。

「ジョミー…?」
「はぁ……は……ぶ、るー…すき…」

ぼんやりとしながら、だがはっきりと言われた言葉に、ブルーは今度こそ感動してしまった。
長年、見守ってきた彼女に『好き』といわれたのだ。
嬉しくないはずがなかった。

「僕も好きだ。愛してる。もう、離さないよ―――…」

ぎゅっと抱き合って、ブルーとジョミーは眠りについた。










「ぅ……んー…」

ジョミーは、鳥の囀りの声で目を覚ました。
寝起きであまり前が見えないのだが、目の前が肌色で。
疑問に思いながら顔を上げると、それはブルーの胸だった。

「!?」

身体を起こそうとすると、腰が痛かった。
そして、あらぬ所に痛みが走って。
ジョミーは再びブルーの腕の中に逆戻りしてしまった。

何故か、秘部の異物感が堪らない。
まるでまだ中に何かがあるような感じ。

「え……?」

この感覚は、絶対におかしい。 そう思ったジョミーがゆっくりと身体を起こすと、二人の秘部は、未だ繋がったままで。


ブルーが、ジョミーの悲鳴で叩き起こされるまで、あと数秒―――。














     
神さまブルジョミのEROでした!
ブルー、焦りすぎです^^;;;;
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