Love and the desire in the school





――――ガシャン!

「………へ?」

突然、手首に金属音と違和感を感じ、身体が後ろ向けに引っ張られて。
ジョミーは驚いて振り向いた。

―――ジャラッ

「なんだこれー!?」

違和感を感じた手首に嵌められているのは、なんと、手錠。
そして長い鎖の先にはもう片方側の、手錠の嵌められた白い手首が見えた。
その手の主を、ゆっくりと見上げて。
ジョミーは大きな瞳が零れそうなほどに見開いた

「ソ、ルジャー…ブルー…」

自分の名を呟いたジョミーに、ブルーは手錠を引っ張った。
間接的に手首を引っ張られたジョミーは、ふらふらとブルーの傍へ歩いた。
すると、腰を引き寄せられて。

「やぁ、君に決めたよ。」

形の良い唇から紡がれた言葉に、ジョミーはそのままの状態で固まってしまった。






これが、二人の出会いだった。






ここは、将来「性」を売り物にする者達が通う、唯一の全寮制男子校、テラ。
この学園を卒業した者は、100%就職できることになっている。
学園内の科はホスト科、ペットメイド科、AV科、アブノーマル科の四つがある。
ジョミー・マーキス・シンはのっぴきならぬ事情で、この春、学園のペットメイド科に入学したところだった。

ジョミーはこの学園内で言われる、所謂“レア”だった。
レアとは、この時代とても珍しい童貞で更に処女である者を呼ぶ通称だ。
そのレアはSEXの実技が免除されることになっている。
学園を卒業し、初めてついたご主人様の元でレアではなくなるのだ。
それくらい、レアは今の世の中では珍しいものなのだ。

そんなジョミーはつい最近、アブノーマル科のプロフェッサー、ソルジャー・ブルーの生贄となってしまった。
プロフェッサーとは、アブノーマル科のトップの通称で、銀の手錠がプロフェッサーの証。
そして、生贄というのは、プロフェッサーの心を癒す為の所謂慰み者のことだ。

レアがプロフェッサーの生贄に選ばれるのは異例のことである。
優秀なブルーは授業時間の半分を割いて、ジョミーの受ける授業中も、手錠に繋がれたまま共に過ごしているのだ。

当然、寮の部屋もジョミーは半居候の形でブルーの部屋で過ごしていた。




「プロフェッサー、お風呂に入りたい。」
「ああ、わかったよジョミー。」

ブルーは膝の上に乗せていたジョミーを床に降ろすと、ジョミーの服を脱がせ始めた。
服を脱いだり着たりするときだけ手錠を外して、そのあとはトイレに行くときもお風呂の時間も一緒だ。
流石にトイレの時は ドアの外に出てもらってはいるが。
最初は嫌がっていたジョミーも、だんだん慣れてきたようで、ブルーに対等に話せるようになっていた。

「今日も綺麗だね、ジョミー。」
「ジロジロ見んな変態!」
「ありがとう、最高の褒め言葉だよジョミー」

アブノーマル科でトップをとるくらいの生粋の変態であるブルーの前では、油断は出来ない。
レアであるおかげで抱かれては居ないが、いつも直前までされている。
学園長がOKを出せば、いくらレアとて、性行為に励まなければいけない。
いつ彼に交渉されるか分からないのだ。

彼がそこまでして自分を抱きたいと思っていればの話だが。

「さぁ、脱いだよ。お風呂に入ろうか。」
「外してくれれば一人で入れるのに…」
「そうはいかないよ。僕は君の入浴シーンが見たいのだから」

予想通りと言うか、予想に違わず変態的な理由で一緒に入りたがるブルーを、胡乱な眼差しで見たジョミー。
だが、その眼差しさえも嬉しいようで。
ブルーはニコニコとジョミーを見ていた。

ブルーは浴室内に置かれている椅子に座ると、ジョミーを膝に乗せて、シャワーのコッ
クを捻った。
上から降り注ぐお湯に、ジョミーは思わず目を閉じてしまう。
暫くしてシャワーは止められ、ジョミーは滴る水を首を振って払った。

「さぁ、洗うよ。」
「はいはい」

スポンジにソープをつけ、泡立てたブルーを見て、ジョミーは身体から力を抜いた。
彼の“洗う”は、ジョミーの身体を綺麗にするという名目でジョミーの身体を弄ぶことなのだ。

いつも何かにつけて身体を弄られるジョミーは、されるがままになっていた。
抗うことは出来ないし、ブルーは変態ではあるが基本的には優しい青年だ。
何より、彼に触れられることは嫌ではなかった。

この学園の校則には、“校内恋愛禁止”という項目がある。
校内恋愛が発覚したものは退学処分になるのだ。
だが、ジョミーはブルーに対して淡い好意をもっていた。
もしもジョミーがブルーに思いを伝えてしまったら、退学処分になってしまう。
自分は構わないが、プロフェッサーが退学など、あってはならない。
ジョミーはこの想いは心に秘めておくつもりだった。

「……何を、考えているんだい?」
「ぅあッ!」

突然洗われていた分身をきつく握られ、ジョミーはブルーの腕の中でびくりと身体を跳ねさせた。
ソープの滑りを借りて上下に扱かれ、ジョミーは震える腕でブルーの白い腕を掴んだ。
だが、ブルーの手は止まらない。
寧ろ搾り取るように激しく動かされ、ジョミーは声を抑えきれずに嬌声をあげた。
広い浴室内に自分の恥ずかしい声が響いてしまった。
ジョミーは恥ずかしさに目元を染めてブルーの肩に額を押し付けた。

「僕といるときに、他のことを考えている余裕があるとはね…君には躾が必要かな…」

そう言って笑ったブルーは、壮絶な色気を放っていて。
ジョミーは耳まで赤く染めて見入ってしまった。

膝から下ろされ、ジョミーは浴室のタイルに横たえられる。
そしてブルーはシャワーヘッドをとると、コックを回してお湯を勢いよく出した。
ブルーはニヤリと笑うと、ジョミーの立ち上がった自身を掴み、シャワーのお湯を宛てた。

勢いよく放たれるお湯が自身の敏感な部分に当たり、ジョミーは思わず止めようとブルーに手を伸ばした。
だが、ブルーはジョミーの手首を手錠の長い鎖で拘束して。
身動きの取れなくなったジョミーは素直に快感を感受するしかなくなってしまった。

「ンー!ぁ、ぅんッ、あ、あ…それっ…!」
「イイかい?」

同性同士、感じるポイントが分かっているブルーはジョミーの自身に角度を変えて水流をあててゆく。
そして先端にお湯の勢いを感じたとき、ジョミーの頭が真っ白になった。

「―――ッんん!ふ、あ!」

達する瞬間、ブルーがジョミーの分身を深く咥えた。
そのせいで、ジョミーはブルーの喉に勢いよく吐き出してしまった。
数回に渡り吐き出された精はブルーの喉を叩いた。
ジョミーは肩で息をしながらうっすらと目を開くと、吐き出したものをごくりと嚥下するブルーの姿が見えた。
そしてブルーは唇についたジョミーの白濁をペロリと舐め取って。
水を滴らせながら自分を見下ろすブルーの姿にジョミーは完璧に見惚れてしまっていた。

「今日も色々、付き合ってもらうよ…」

ブルーはジョミーの手首に絡まった鎖を解くと、達したばかりで力の入らない身体を抱き上げ、浴室を出た。
そして濡れるのも構わずに、ジョミーをベッドに組み敷いて、ベッドに備え付けられた手錠にジョミーの手首を嵌めた。
拘束されるのはいつものことだ。
そして解放されるまで、精を搾り取られ、散々嬲られるのだ。

「今日はこれにしようか…」

そう言って笑うブルーの手に握られた器具をぼんやりと見て、ジョミーはベッドに身体を預ける。
好きとは言えないけれど、この身体に触れてもらえるのなら、それでもいい。
ジョミーは素直に、ブルーに与えられる快感に身を委ねた。













     
お気付きの方もいらっしゃるでしょうね…!
このお話は『愛と欲望は学園で』というマンガのパロディです!
このマンガに出てくるアブノーマル科のプロフェッサーの声がすぎたさんなので、こんなことになってしまいました(笑)
だって、すぎたさん…放送禁止用語を連発してるんですよ^^
殴られて悦ぶブルー^^


ちなみに続く予定は今のところありません^^





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